高専生に向けたポスターの作り方
この記事は奈良高専 Advent Calendar 2021 8日目の記事です
adventar.org
はじめに
はじめまして。しゅうと申します。
(なぜか)Advent Calendat 8日目の枠をいただきました、一応4年生のS科生です。
3年はフル単で進級はできたっぽいので、行ったことはないですがクラス名簿に名前はあるらしいです。今度顔を出してみたいですね。
さて、私は3年生の頃、3つの部活・同好会に所属していました。
- 放送部
- 生協学生同好会
- 現代視覚文化研究会
今回は基本的に生協学生同好会(生協)というところでの経験をもとに話します。一応いまもLINEグループには入ってますが。
そこではイベントを行う機会がありました。例えば、タヌロー喫茶という、学生と奈良高専生協が協力して、ケーキとドリンク(とてもおいしい)を販売するというもの。
そこで必要だったのがポスターです。
学校に掲示するポスター
生協のイベントは基本的に放課後に行います。こちらから対外的に告知をしなければ、来てくれる人は稀です。
そこで、告知の手段としてポスターを使用していました。
大ポスターと小ポスター
生協では、「大ポスター」と「小ポスター」の2種類を制作していました。
大ポスターは、余りの大きな紙の裏に、マジックペンなど手書きで作ったポスターです。これは一点物、購買の壁に貼り付けていました。
小ポスターは、B5サイズでPCから印刷したポスターです。これは学生掲示板や各クラスに貼り付けるため、数十枚刷ります。
大ポスターは大きくて、カラフル。目につきやすく感じますが、実はそうでもなく、購買利用者にしか見られない上に、手書きのため余白が多く、他のポスターに負けてしまうのです。
この辺りはどうしようもないので、イラストを印刷して貼り付けるなどしていました。
が、大事なのは小ポスター。
小ポスターは各教室に貼られるため、かなり目につきやすいです。鮮やかな色のデザインにすると、白黒の書類ばかりの中で一際目立ちます。
実際にアンケートをとったわけではないので、どのようにしてイベントを知ったのかはわかりませんが、やはり口コミと小ポスターの効果がかなり大きいと、個人的には思います。
小ポスターの制約
今回は小ポスターメインでお話していくのですが、小ポスターには実は制約があります。
- 基本情報(日時、場所など)をすべて記載する
- 右下に「生協学生同好会」と書く
- 印刷は奈良高専生協のPCで行う
- 掲示する前に学生課に持っていって、はんこを貰わなければならない
- 学生課が不適切だと判断したものはダメ
思いつく限りはこのくらいでしょうか。
内容のことはひとまず置いておいて、ポスターを作る上でキツイのが「印刷は奈良高専生協のPCで行う」ってヤツです。
当然フォントはWindows標準のものだし、デザインのできるソフトもありません。Microsoft Officeくらいです。
なので私は、
- 家でPower Pointを使って、デザインの草稿をつくる
- フォントをファイルに埋め込んで、USBで購買まで持っていく
- 調整や確認をして、印刷する
という手はずを踏んでいました。
こうすると、見栄えのいいデザインを学校にそのまま持ち込むことができました。
実際にポスターを描く
ポスターをつくるとき、私は下書きを一切書きませんでした。
ポスターくらい適当でいいでしょ~、とか思ってたのも1つありますが、一回とりあえず作ってみて、そこから修正していく方が良いのではと思っていたからです。
この「秋の自転車点検」のポスターも、Power Pointでぶっつけ本番、なんとなくで作りました。
手書きでも、PCで作るのでも、多少下書きはあってもいいとは思います。下書きを書く、書かないは主義なので、好きな方をとればいいでしょう。
しかし、下書きに固執するのは良くありません。だいたい、作ってる途中にいい感じのアイデアが出てきます。
それを遠慮なく取り入れることが、見栄えの良いデザインにするコツです。
色を決める
とはいいつつも、完全に無計画で作っていたのではありません。
ある程度頭の中で、どういうものを作りたいかは考えていたつもりです。
個人的にその中でも、一番優先順位が高いのが配色だと思います。
暖色か寒色か中間色か。似た色を使うか対になる色を使うか。具体的な色は決めなくても、なんとなく「オレンジと赤がいいかな?」ぐらいは決めておいたほうがいいです。
配色に悩める人たちへ
配色ってどうやって決めるんだよ!って思う人もいるかもしれません。
でも心配は要りません。色の決め方にはある程度セオリーがあって、それに従ったりするだけでいい感じになります。
「配色の基本」とかで検索すればもっと詳しく出てきますが、今回は特によく使われるものに絞って紹介します。
単色・モノクロ
モノクロ=白黒、ではありません。モノクロとは、濃淡だけで表現する様式のことです。
ある濃い色を1つ決めておいて、それを薄くした色を織り交ぜるといいでしょう。
類似色
このカラフルな虹色の円を「色相環」と呼ぶのですが、これは色相環で隣り合った色を使うというテクニックです。
「赤・橙・黄」、「青・緑・黄緑」、「桃・赤紫・紫」のような組み合わせがあります。
「秋の自転車点検」のポスターは「赤・橙」の2色をメインで使用しています。
補色
色相環で対になる色の組み合わせを、補色といいます。
これはとても目立ちやすくなる反面、失敗するとダサくなりやすいです。
ことポスターを作るだけなら、単色・類似色だけ使えばいいですが、知識として持っておくとよいでしょう。
ロゴデザインをやってみる
私がポスターを作る上で、よくやっていたのが「ロゴを作っちゃう」ということです。*2
例えば、「タヌロー喫茶」や「食生活相談会」では、文字の「刀」や「火」といったパーツを、適当なイラストで置き換えています。
簡単な手法ですが、割といい感じにできます。
「イラスト」では、月や星などの図形をいっぱい散りばめただけ。
「秋の自転車点検」は書道っぽいフォントを、いい感じに配置して色をつけただけです。
プロのそれには及びませんが、こういった引き出しを持っておくだけで、見出しをカッコよくできます。専用ソフトを使わなくてもできるので、おすすめです。
初心者がやりがちなダサいポスターの避け方
正直、学生がつくるポスターなので、そこまでの見栄えの良さは求められません。
しかし、ダサくて目立たないポスターは、集客という意味で最悪です。個人個人のセンスは変えられませんが、少しの努力で見栄え良くできるなら、した方が格段にいいです。
以下の3点だけは、めちゃくちゃ守ってください。
MSゴシックやMS明朝を使うな
WordやPower PointのデフォルトフォントであるMS明朝やMSゴシックは、基本的にダサいです。
書類なら問題ないのですが、ことポスターを作るのなら避けたほうが賢明だと思います。
最近は、無料で使えるフォントも多いです。
「フリーフォント」と検索して、気に入ったフォントを使ってみましょう。
長ったらしい文章を書くな
文章は、短くしてください。小説ではないので、長い文章は駆逐してください。
イラストを使ったり、箇条書きにしたりするのも手です。
どうしても文章を書かなければならないときは、要点を赤字や太字にするなどして強調してみると、いい感じに見やすくなります。
見出しは強く、本文は目立たせず
見出しにはイベント名、本文には日時や内容を記載すると思いますが、見出しは目立たせましょう。目立たせるということは、他を地味にしなければなりません。
例えば、見出しは極太でオレンジ色の文字を使う。本文には、ちょっと細めで黒色の文字を使う。
そうすると、ポスター内でメリハリが生まれます。最初に目に入ったインパクトと、内容のわかりやすさを両立する、一石二鳥のテクニックです。
おわりに
というわけで、いかがだったでしょうか。
書きたいことが多くて、長ったらしい、グダグダな文章になってしまったと自覚していますが、少しでもポスター作りに悩む人に刺されば幸いです。
ぜひ、自分のセンスを信じてください。キツかったら、タヌローの画像をいっぱい貼れば問題ありません。
さて明日は、Advent Calendarの9日目です。もう2022年が近くて怖いですね。
この日は「寺巡りのすゝめ」というテーマらしいです。とても楽しみですね。趣味趣向をたくさん撒き散らしていただければと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
これを見ている高専生や新入生へ
生協学生同好会に入ってあげてください。たのしいよ。